岩本菊子句集
『この幼さをぬけきれず』
《書評》
「婦人之友」2011年9月号の「わたしの本棚」欄で、
清水真砂子さんが、この本の書評を「その思いの向かうところ」
という題で、書いてくださいました。
(その書評の中でとりあげてくださった俳句)
癇症が磨き上げたる夏廊下
夫も子も仕事も憂しや秋の雲
赤とんぼ子を待つ日々にあきらめも
まばたきもせぬ子真赤に西瓜割れ
線香花火この幼さを抜け切れず
梅雨明けや主婦の心はブウメラン